奈良県のご当地スーパーを紹介するこのシリーズ。第二回は王寺町畠田から奈良県地場スーパー界No.1まで登り詰めたヤオヒコ。
どこのグループにも属さず、独自路線で安さが自慢のスーパーマーケット。
簡単な沿革
1928年 創業
1975年 八百彦商店として会社設立
2003年 北葛城郡以外に初出店
2011年 三重県に県外初出店
2012年 大阪府に初出店
第一回で紹介したいそかわは磯川商店から社名変更したものだが、こちらは現在でも株式会社八百彦商店という社名である。
奈良県内店舗紹介
ヤオヒコ畠田店
1977年開業。二階建ての本部併設店。ここ畠田の地からヤオヒコの快進撃が始まることになる。
ちなみに1982年には二階にサンバード衣料品店が開業。長崎屋提携店舗なのかは不明。
ヤオヒコ香芝店
ヤオヒコの2号店として1984年開業。国道168号線沿いにある…とはいえ周りは住宅地であり商業集積というわけではない。2018年建て替えて再開業。
ヤオヒコ美しヶ丘店
ヤオヒコのお膝元である王寺町の王寺ニュータウンに1984年開業。
香芝や三郷など古参店が続々建替えられている中、ここまでオールドなヤオヒコが見られるのは感動モノである。
ホームページにヤオヒコで一番小さい店と記載がある通り、少し遠方からでも車でわざわざ買い物に行く場所というよりかは、周辺住民が徒歩や自転車でふらっと訪れる規模の店舗である。王寺駅方面へ頻繁にバスが発車するバスロータリーの横に、いくつかの商店と共に存在し、ニュータウン内の貴重な買い物の場として機能している。
店名の由来は、王寺ニュータウンが美しヶ丘とも呼ばれていることであり、ここはたまプラーザで知られる横浜の美しが丘と同じ東急が開発した住宅地である。
結構どうでもいいが「王寺美しヶ丘店」と記載されることもある。
ヤオヒコ真美ヶ丘店
美しヶ丘から11年後の1995年開業。北葛城郡広陵町の西の端、真美ヶ丘ニュータウンに存在した。
ニュータウン立地という点では同様だが、美しヶ丘に比べて真美ヶ丘は規模が大きく、エコール・マミやならコープなど競合するスーパーがたくさんある地域。その影響か2020年に閉店。
特徴はなんといっても「YOUたうん」という謎の愛称(?)と、通常はオレンジのヤオヒコロゴが青色だったこと。
ヤオヒコ三郷店
王寺町の隣、生駒郡三郷町に満を持しての北葛城郡外初出店*1。
近鉄生駒線の勢野北口駅前、謎の古い建物*2に郵便局とかと一緒に入居していたが2016年閉店。建物は解体し、空き地の状態が続いたが、2019年に奇跡の再オープンを果たした。
ヤオヒコ真菅店
2007年、西和地区を抜け出し一気に橿原進出。そういえば、いそかわの橿原進出一号店も真菅だった(東真菅店)。
「グランドストアますが」という寄合百貨店の跡地に居抜き出店したため、建物はデカくて古い。香芝や三郷が建て替えられていることからすると、真菅店の建て替えも近そう。
ちなみに「橿原ますが店」と表記されることもしばしばあり、公式でも表記は揺れている。
ヤオヒコ良福寺店
2号店出店の地、香芝市の南部に2009年開業。約三か月の改装休業の後、2021年10月にリニューアルオープン。
正面から見ると小さそうに見えるが、奥に長い店舗である。
どうでもいいことだが、最近オープン(大規模リニューアル・建て替え含む)した店舗は「いらっしゃいませ♪ようこそヤオヒコへ」と外装に書かれている。
ヤオヒコ王寺駅前店
一大ターミナルである大都会・王寺駅前(南側)に2011年開業。ヤオヒコのお膝元である王寺町の3店舗目。
閉店したイズミヤ王寺店の地下に居抜き出店。駅北側のリーベル王寺内の西友、南側のル・カーラ王寺内のラッキーと競合する立地だが、ここに店舗を置くだけでヤオヒコ自体の宣伝になってそう。近くに塾が多く、生徒が買い出しによく利用する店舗。
駅前の人気海鮮居酒屋・魚八庭の寿司なども販売している。
イズミヤ王寺店は1976年開業であり、ビルの老朽化が気になるところ。
ヤオヒコ富雄店
2014年開業、ついに奈良市に初出店。一気に最北端の店舗に。
奈良市の景観条例によるものか、ヤオヒコロゴがいつものオレンジよりやや黄色寄り、山吹色になっている。
隣接していたイオン(元ユニード→ダイエー)閉店の一因とも言われるほどいつも賑わっている。
ヤオヒコ北大和店
2017年、奈良市初出店の勢いそのままに、生駒市に初出店。さらに北大和という生駒市街よりさらに北(奈良先端科学技術大近く)のニュータウンに出店したことで、こちらが最北端の店舗に。
ちなみに1995年開業のグルメシティ(元サカエ)跡地に居抜き出店したもの。もう薄々気づいている方も多いだろうが、ヤオヒコは居抜き出店が本当に多い。
店舗一覧
1号店 畠田(1977)
2号店 香芝(1984)→建て替え
3号店 美しヶ丘(1984)
4号店 真美ヶ丘(1995)→閉店
5号店 三郷(2003)→建て替え
6号店 真菅(2007)
7号店 良福寺(2009)
8号店 王寺駅前(2011)
9号店 上野(2011)→閉店
10号店 名張(2011)
11号店 柏原(2012)
12号店 富雄(2014)
13号店 柏原本郷(2015)
14号店 桔梗が丘(2016)
15号店 北大和(2017)
16号店 八尾木の本(2018)
2000年代に入ってから出店ペースがあがり、2014~2018には五年連続出店もしているが、八尾木の本店以降、5年ほど新規出店が無い。
2020年、イオンタウン生駒南(マックスバリュ生駒南店)跡地に、グーグルマップ上で「ヤオヒコ南生駒店(建設中)」と表示され少し話題になった。誤報だったのか、断念したのかは分からないが、結局業務スーパーが移転開業した。
ロゴの違い
ヤオヒコおなじみ、オレンジのyロゴだが、実は新旧で微妙に異なっている。
下の写真で左が古いロゴ(畠田店)、右が新しいロゴ(香芝店)。どこが違うか探してみよう。
答えは、古いロゴはオレンジの右下が丸くなっているのに対し、新しいロゴは真っ直ぐになっていることと、下の「YAOHIKO」のフォントが違う。もう一枚ずつ例を示すので見比べてみてほしい。
こうして見ると他にも違うところがある気がしてくる。
ちなみにレシートは古い方のロゴを採用している。
情報提供お願いします!
以上、県内9店舗を誇るヤオヒコの紹介でした。店舗出店が比較的最近であることや、ホームページが充実していることにより、今回は調査が容易でした。ただ、1977年の畠田店が一号店とされていますが、創業はそのもっと前であり、真の一号店がどこなのかは不明のままです。
間違いなく、奈良の地場スーパーの中では一番勢いがあるヤオヒコ。新規出店は5年間無く、最近は既存店のリニューアルに力を入れているようですが、新店舗の情報が出るのを楽しみに待ちたいものです。
ヤオヒコ
— ならロー (@naralocalcenter) 2022年2月21日
ついに県内全店舗訪問。昨年夏達成のつもりだったが、良福寺店の改装休業により今月達成。
本部は王寺町の畠田店に併設。2000年代後半から急激に店舗を増やし現在県内9店舗。奈良の地場スーパー最大規模に登り詰めた。 pic.twitter.com/R8bEvZTQdD